海外でのプロセッコDOC(2024 Prosecco DOC monthly #2)
海外におけるプロセッコの認知度は、日本よりはるかに高い。国内外の往来が正常化した昨年以降、日本への外国人旅行者数は大幅に回復し、コロナ前を上回るとも予想されている。日本を訪れる旅での道中、プロセッコやプロセッコカクテルの代名詞的存在「アペロールスプリッツ」でリフレッシュするという光景は容易に想像できる。
プロセッコは、国際共通語なのだ
プロセッコにとっての最大の輸出先は英国と米国。この2カ国が総輸出量の半分以上を飲み込む。続くドイツと合わせて消費量は3億本を超え、フランスも日本の6倍近くを輸入していることはほとんど知られていない。さらにカナダやオーストラリア、ロシアもプロセッコの大きな輸出先だ。
国をまたぐプロモーションにも積極的だ。プロセッコDOCはオートレースの最高峰、MOTO GPの公式サプライヤーであり、各国を転戦するこのレースで、サーキットのいたる所にこのロゴが掲示され、表彰式ではレーサーがこのボトルを振る。そして昨年から今年にかけて最大のトピックと言えるのは、2026年開催のミラノ-コルティーナ・ダンペッツォ冬季オリンピックおよびパラリンピックで公式スパークリングワインに採用されたことだ。五輪会場の一部であるコルティーナ・ダンペッツォでは2022年にアルペンスキー世界選手権が開催されており、プロセッコDOCはここでも公式パートナーとしてブルーのボトルが躍動していた。
プロセッコDOC保護協会のステファノ・ザネッテ会長(当時)は次のように述べていり。
「プロセッコは長年にわたり、スポーツと文化の世界をサポートしてきた。スポーツに始まり、生き方、そして最終的には文化となる価値観を共有するには、この大会は最高の機会。オリンピックと私たちを結びつけるもう1つのテーマ、環境への配慮、経済、社会問題への取り組みを明確にする機会でもある」
2023年、プロセッコDOCに関して行なわれたプロモーションイベントは、36カ国で415回を数えた。その活動は近年、プロセッコの輸出が大幅に増加しているベトナムや韓国、ニュージーランドにも及んでいる。
2年後に行なわれる世界最大規模のスポーツの祭典で、プロセッコは世界に向けてさらなるステップを踏むことになる。
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