プロセッコDOCの2024年(2024 Prosecco DOC monthly #1)

世界で最も多く消費されているスパークリングワインとして、日本でもプロセッコのポジションは確かなものになろうとしている。生産地を象徴する丘陵地帯は2019年にユネスコ世界遺産に登録され、20年にはプロセッコDOCロゼの生産も承認され、21年から本格的な流通が始まった。いまやロゼスパークリングワインの中でも、プロセッコは最大規模のカテゴリーになろうとしている。

本誌『& it』でも再三にわたり紹介しているプロセッコ。その最新事情を、プロセッコDOCワイン保護協会の活動を通してひも解いていく。

ロゼの成功で年間生産量は6億本に

プロセッコDOCロゼの生産が本格稼働した2021年、プロセッコDOCの生産本数は前年より1億本の上積みを見せ、6億2000万本に到達した。イタリア国内販売と輸出本数のバランスを見るとロゼの多くは輸出に回っていると見られる。世界を揺るがせた新型コロナウイルスの影響が沈静化したと言える23年は減産に転じているが、市場は販売本数、金額ともに堅調に推移している。

日本における輸入本数も2022年に初めて300万本を超えた。170万本に及ばなかったコロナ前3年間の平均と比較すると、大幅な伸長を見せているのが分かる。

プロセッコDOCの生産量等の推移(プロセッコDOC保護協会資料をもとに本誌作成)
昨秋の新宿伊勢丹「イタリア展」出店も大きなインパクトを見せた

特にこのコロナ以降、イタリア・ヴェネト州トレヴィーゾに本部を置くプロセッコDOC保護協会は日本におけるキャンペーン活動に関して、消費者向けのイベントを始めたのも大きい。昨年は新宿伊勢丹で9月に開催された「イタリア展」でプロセッコバーを展開し、本年も大規模なキャンペーンが予定されているという。

2024年のプロセッコDOCの展開にも、関心を保っていくのが良さそうだ。

 


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