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5つの渓谷のプレミアム アマローネを披露
カンティーナ ヴァルポリツェッラ ネグラール来日セミナー開催

 イタリアのヴェネト州よりプレミアム アマローネを造る「カンティーナ ヴァルポリッツェッラ ネグラール」の生産者が来日。 林茂氏が代表のソロイタリアが運営し、リストランテ・アクアパッツァにてプレスディナーを開催。5つの渓谷から生まれるプレミアムアマローネの飲み比べなどを行い、その気品ある味わいとテロワールの多様性を堪能、ワインは大変好評を博した。

アマローネを初めて生み出した歴史あるカンティーナ

250軒の農家が集まる生産者協同組合でアマローネの先駆者

カンティーナ・ヴァルポリチェッラ・ネグラールは1938年創業。ワイナリーの拠点は、ヴェネト州ヴェローナから車で20㎞北に位置するネグラール渓谷の、ヴァルポリチェッ ラ地区にあり、アマローネを初めて生み出した生産者として名を知られる。

 1938年当時は甘口ワイン「レチョート」が一般的だったが、ある日、甘口ワインの樽をそのまま発酵を止めずに忘れて放置してしまったところ、残糖がなく辛口で苦い「アマーロ」のワインが出来上がってしまった。それを飲んだ設立者が「これは単なる苦いアマーロのワインではない。まろやかさが残る偉大な苦味アマローネのワインなのだ」と絶賛。それからアマローネという名前をそのまま使い商品化した。1968年にはDOCの認証を受け、1980年代になると世界的にも高く評価され多くの造り手がアマローネを生産。今では3000社もの生産者が存在する。

最上級のクラッシコエリアに畑を所有する250軒の農家が参画

来日したCEO兼醸造家のダニエレ・アッコルディーニさん

 当日来日したカンティーナ ヴァルポリツェッラ ネグラールのCEO兼醸造責任者のダニエレ・アッコルディーニさんは、「私たちはアマローネのワインを一番重要と考えている。最初は貴族や市長などの7人のメンバーで始めた協同組合であったが、今は約250軒の農家が経営に参画。契約農家の9割が高品質な葡萄が生まれる丘陵地域の、ヴァルポリッチェッラクラシコのエリアに畑を所有。小区画に分けて、ほとんどがアマローネ専用の葡萄を栽培している」と語った。

葡萄を陰干しして40~50%水分を凝縮。フルボディで気品ある風味

アマローネは肉料理や熟成チーズ、またチョコレートともよく合うという

アマローネは、葡萄を陰干しして凝縮させ貴腐菌を着けて造るアパッシメントという独特の製法で造られる。カンティーナ ヴァルポリツェッラ ネグラールでも9月末から翌年1月位まで、葡萄を陰干して40~50%水分を失わさせ凝縮させ、ボトリティスシネレアという貴腐菌を付着させる。そのためアルコール度数の高い、風味豊かな、しっかりとしたボディの長期熟成スタイルに仕上げられるという。熟成したチーズやお肉料理によく合い当日もマリアージュを楽しんだ

5つの渓谷から生まれる最上クラスのアマローネ

当日はカンティーナ ヴァルポリッツェッラ ネグラールが生み出すワインを試飲。ソアーベ・クラッシコ、バルドリーノ、ヴァルポリッチェッラの他に、当社の真骨頂であるアマローネを試飲。アマローネは最上級クラスの5つの渓谷から生まれる5種を飲み比べた。

各渓谷の個性を出すために、ほぼ同じ時期に収穫、同じ期間アパッシメントし、熟成も同じ期間行い、木の樹齢や葡萄のブレンド比率(コルヴィーナ70%、コルヴィノーネ15%、ロンディネッラ15%)も同じにしているという。渓谷ごとのテロワールが見事に表現され、アマローネの多様性と豊かな個性を実感した。ダニエレさんのコメントを元に以下にご紹介しよう。

最高クラスのアマローネ5種の飲み比べ(グラス並んだ写真)

 

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェラDOCGクラッシコ・カステルロット2015

畑は8.5haで標高150mの小さな丘陵に広がる。低い標高なので雨も少なく土壌も乾燥していて、コロビーナの葡萄品種によく合う完璧な葡萄ができる。タンニンが非常に滑らかでプラム、チェリー、バラのような芳香をもつ。

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェラDOCGクラッシコ・ヴィッラ2015

畑は12.7haで標高220m、砂がやや多い石灰質土壌で南西向き。色調も濃く、チェリーや熟成した果実やミント、チョコレートの芳香も感じられる。

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェラDOCGクラッシコ・サンロッコ2015

標高は高く510m、西向きの畑で古い火山性の土壌。北からの涼風と湿気を含んだ風が流れ込む環境。そのため、タンニンがしっかりとしていて、厳格で硬いミネラル感を感じ、チェリーのジャム、バルサミックなニュアンスがある。熟成したチーズによく合う。

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェラDOCGクラッシコ・マッツレーガ2015

2.6haで標高460m、急な斜面の谷の南東向きの畑。寒暖の差が激しい地域なので、果実感と酸のバランスに優れ、力強くも貴族的で長期熟成型のワイン。コーヒー、カカオ、チョコレートの風味もあり。

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェラDOCGクラッシコ・モンテ2015

標高450mの南東向きで石灰質土壌の畑。16%ものアルコール度数があるが、凝縮感と同時に円やかさやふくよかさもあるので早く飲めるタイプ。タンニンも円やかでジンジャー、ハーブの芳香をもつ。

主催:CANTINA VALPOPICELLA NEGRER
運営:SOLOITALIA
協賛:サッポロビール(株)

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