ソアーヴェの新たなアイデンティティ
オンメニューが環境への意思表示になる

Interview
ソアーヴェワイン保護協会 新会長 サンドロ・ジーニ氏(当時)

 会長の任期3年の中で、ソアーヴェワインに関してさらに改革と進展をさせたいと思っています。そのためには栽培農家から醸造家、ボトリング会社も巻き込んで、そして生産規模の大小にかかわらず、協同組合も含めてソアーヴェにかかわる人びとがともに建設的な議論をする必要があります。
 協会として、生産者としてやらねばならないことはおいしいワインを作ること、それは変わりないのですが、最低限のソアーヴェとしての品質レベルを守ることに注力して、それぞれの生産者のスタイルを持った、土壌やそれぞれの特徴、ポテンシャルの高いソアーヴェをテーブルまできちんとお届けできるような環境づくりをしていきたいと思っています。

ソアーヴェワイン保護協会会長(当時)のサンドロ・ジーニ氏(左)とソロ・イタリア代表の林茂氏。二人は林氏がイタリアに赴任していたころからの旧知の仲だ

 そして、消費者にソアーヴェを伝えてくれる人びとへの発信、啓もうをしっかりとしていく必要があります。ジャーナリスト、ソムリエ、レストランオーナーやホテルマネジャーなどに、畑やブドウ、ワインメーカーや醸造家といったソアーヴェにかかわるあらゆる資産を通じてこの土地とワインの良さをお伝えていきたいと思います。
 昨年日本に行って分かったのは、日本のイタリアワインへの関心の高さと市場の熟成度です。日本の食文化に合っていることも実感しました。寿司や刺身だけでなく、ソアーヴェと合わせた非常に素晴らしいマリアージュ、料理がよりおいしくなることを感じましたので、日本におけるソアーヴェの存在がさらに広がり、高まればという思いも新たにしています。

関連記事一覧